副院長
歯科治療時に診断を行なうのに必要なレントゲンですが、放射線の量を気にされる方も多く、特に複数枚の撮影になると心配される方も多いようです。
当院では、デジタルレントゲンを使用して撮影するため、放射線被ばくを、従来のフイルムレントゲンに比べて1/4~1/16程度におさえることが可能です。
日常生活で自然に浴びている放射線量は、平均で約1.5mSv(ミリシーベルト)/年と言われており、デジタルレントゲンによる撮影での放射線量は、
・小さいレントゲン(口内法、1部分の撮影)…0.01mSv
・大きいレントゲン(パノラマ、全体の撮影)…0.03mSv
・歯科用CT…0.1mSv
上記のため、自然界の放射線量と比べても極めて微量です。
ちなみに医科のレントゲンの放射線量は、下記になります。
・胸部レントゲン…0.05mSv
・腹部レントゲン…0.24mSv
・頭部CT…2mSv
・体幹部CT…13mSv
副院長
唾液(だえき)が減少することによって、口が渇く、喉が渇く、口の中がネバネバする、話しにくい、味がおかしいなど、さまざまな症状が起こります。
【唾液が減少する原因】
・加齢
・ストレス(緊張など)
・喫煙
・口で呼吸している
・糖尿病や腎臓疾患による全身的な原因
・服用している薬の副作用
などが考えられます。
【唾液減少によるリスク】
・ムシ歯
・歯周病
・口臭
・口内炎
唾液が減ることで上記のトラブルを引き起こす可能性が高まります。
全身的な原因や薬による副作用については、薬を変更したり、減らしたり、止めたりということは、自分で判断せずに、必ず主治医の先生にご相談ください!
【ご自身でできる対処法】
・水分(水・お茶)をこまめに摂る
お茶にはカテキンが含まれており、口臭予防にも効果的です。
・ガム(キシリトールが好ましい)を噛む
・食事の時は、ゆっくりとよく噛む習慣をつける
噛むことによって刺激されて唾液が出てきます。
・マスクを着用する
就寝中は、鼻だけマスクから出すと息苦しさが軽減されます。
・禁煙する
・舌の運動を行う
・唾液腺をマッサージする
口が乾燥すると、さまざまなトラブルを引き起こす原因となりますので、日頃から口の中を清潔にすることが大切です。もし(口が乾くという)症状が思い当たる方は、上記の対処法を取り入れてみてください。
院長
例えば、登山、台風、飛行機の搭乗中などで、気圧の変化で圧力がかかって、歯が痛くなることを「気圧性歯痛」または「航空性歯痛」と言います。
歯の中には「歯髄腔(しずいくう)」と呼ばれる空間があり、短時間に気圧が下がると、歯髄腔の中にある神経に圧力がかかって痛みが起こるというものです。
ひどい痛みでなければ心配はいりませんが、激しく痛む場合にはムシ歯の疑いがあります。日頃のケアで、お出かけ直前やお出かけ中の、口にトラブルにも気をつけましょう!
院長
【今まで通り「食後、早い時間での歯磨き」が一番です!】
「食後30分以内に歯磨きすると、歯を傷つけてしまう」と聞いたけど…と、いうご質問を受けることがよくあります。
食事することによって口の中が酸性が強くなって、その状態でハミガキするとエナメル質が削れてしまうのでよくないということなのですが、もともと口の中には歯を修復する能力(再石灰化)がありますので、心配はいりません。
かえって、食後で時間が経つに連れて、口の中に住む「ムシ歯菌」が歯を溶かす酸を作って、ムシ歯の原因になってしまいますので、やはり今まで通り、食後の早い時間での歯磨きが一番だと思われます。
その時々で、いろいろな情報を耳にすることもあるかと思いますが、ご自身の口のことで心配や不安がある場合には、歯科医院に相談していただくことをおすすめします。
副院長
【歯ブラシ、フロス、糸ようじ、歯間ブラシの交換時期】
歯ブラシなどは消耗品ですので、口の中をキレイに保つために、適切な時期に交換をする必要があります。
◎歯ブラシ
毛先の開いてしまった歯ブラシでは十分な歯磨きができません。目安は、1ヶ月に1本もしくは毛先が開いてしまったものは交換をしましょう。
◎フロス、糸ようじ(柄付きのフロス)
歯と歯の間の汚れを取り除く補助器具ですので、1度の清掃で必要な分を手に取り、使い捨てにしましょう。
・フロスは、使い捨てにしてください。
・糸ようじは、使い捨て、または糸の部分がほつれてきたら捨ててください。
◎歯間ブラシ
歯の根元のすき間に残る汚れを取り除く補助器具です。ブラシ部分がほつれてきたり付け根部分が変形してしまったものは交換しましょう。
歯の形、歯並び、歯肉の状態は、人それぞれに違いますので、歯科医師・歯科衛生士と相談のうえ、ご自身に合った歯ブラシや補助器具を選んで、磨き残しのないように歯をキレイに保ちましょう!
院長
【「知覚過敏」の対処法と予防法 】
「知覚過敏」とは、ムシ歯でもないのに、冷たいもの・温かいもの・酸味の強いものを口に入れた時や、歯磨きの時などに歯がしみるという症状で、大きな特徴は「一時的にしみる」ということです。
程度にもよりますが、ムシ歯の場合は持続的な痛みを伴うことが多いのに対して、知覚過敏の場合は何らかの刺激によって一時的に歯がしみるだけで、その後は継続しないことが多いようです。
【原因】
知覚過敏は、以下のいくつかの原因が重なって起こります。
◎まちがった歯ブラシの使い方
硬い歯ブラシでゴシゴシと力まかせに歯磨きを続けた結果、歯の表面が削(けず)れてしまったり、歯肉がやせてしまって根元の敏感な部分が露出したことによりしみます。
◎歯ぎしり・食いしばり・噛み合わせによる負担
不安・ストレス・疲れなどによる歯ぎしりや食いしばりによって、歯の一部分に過大な力がかかり、歯の表面が傷ついたことによりしみます。
◎歯周病
歯肉が痩(や)せて下がってしまったことにより、根元の敏感な部分が露出することによってしみます。
◎ホワイトニング
歯を白くする治療中の、ホワイトニング剤の影響によりしみます。
【対処法】
知覚過敏は歯の中の神経が、何らかの刺激に対して敏感になっている状態ですので、(例えば)うがいの時に冷たい水がしみるようであれば、体温に近いぬるま湯でうがいをしたり、歯ブラシが当ると痛い場合は、力かげんや当て方に気をつけ、神経を刺激しないようすることで、しみなくなることもあります。
また、知覚過敏用のハミガキ粉を使用することによって収まることもあります。
【当医院オススメの知覚過敏用ハミガキ粉】
副院長
【天然の歯に勝るものはありませんが…】
重度のムシ歯、歯周病、ケガなどによって歯を失ってしまった場合には、そのままにしておくと、残った健康な歯が傾いたり、伸びてきたり、歯並びや噛み合わせのバランスを崩したりする原因になります。
失った歯を補うには、主に3つの治療法があります。
◎ブリッジ
長所 : 固定式なので違和感が少ない。
短所 : 固定するために周囲の健康な歯を削る必要がある。
◎義歯(入れ歯)
長所 : 歯を削る量が少なく、簡単な型取りでできる。
短所 : 金属のバネや歯ぐき色の床があり、取り外し式なので違和感が強い。
◎インプラント
長所 : 周囲の健康な歯を削らずに、自身の歯と同じような感覚で咬める。
短所 : 治療に期間と費用がかかる。
どんな治療でも天然の歯に勝るものはありません。
日頃のケアと定期検診、歯垢・歯石除去で、口の健康を心がけましょう。
副院長
当院では、妊婦中や授乳中のお母さんには、不必要にお薬はお出ししません。
ただし、ひどい痛みを我慢するストレスや化膿して腫れている状態を放置すると、かえってお腹の赤ちゃんやお母さんに悪い影響を与えてしまいますので、妊娠中や授乳中でも、必要に応じて産科担当医師と相談した上で、お薬をお出しします。
一般的に、歯科で処方される化膿止めの「セフェム系抗生剤」は、お腹の赤ちゃんや授乳中のお子さまへの移行が少ないとされ、痛み止めのアセトアミノフェンは、小児の鎮痛解熱剤としても使用されています。
コチラもあわせてご覧ください 妊娠中は、どんなことに気をつければ 良いの?
副院長
歯科医院で使用するレントゲン撮影機器には、
・2~3歯の範囲を部分的に撮影する「デンタルレントゲン写真」
・顎(あご)の全体を撮影する「パノラマレントゲン写真」
の2種類があります。
どちらも直接お腹にレントゲンが照射されることはありません。撮影部位がお腹から離れていますし、防護エプロンを着用してお腹周りを保護すれば、赤ちゃんへの影響はないとされています。
また、当院に設置されているデジタルレントゲン装置は、従来のレントゲン撮影に比べて防護エプロンを使用すると、レントゲン量は1/100程度に減弱され、限りなくゼロに近くすることが可能です。
診断や治療に必要な場合はレントゲン撮影を行いますが、心配な方は遠慮なく撮影を断っていただいて構いません。
*人が地球上で1 年間に浴びる自然放射線量(レントゲン写真は放射線で撮影します)は、日本で約2.3mSV(ミリシーベルト)です。デンタルレントゲンでは150枚以上、パノラマレントゲンでは100 枚撮影できる計算になります。
コチラもあわせてご覧ください 妊娠中は、どんなことに気をつければ 良いの?
副院長
歯の治療に関しては、妊娠初期・後期では、応急処置にとどめることがありますが、安定期(5~7ヶ月)に入っていて、産科担当医師にレントゲン・麻酔・投薬などの了解が得られれば、歯科治療を受けていただくことが可能です。
歯科治療に使用する麻酔(キシロカイン)は、通常の使用量であれば問題はなく、出産の際に痛分娩にも使用されています。
ただし、妊娠中は、やはり治療の制約があることも確かで、ホルモンバランスの変化によってムシ歯や歯肉炎になりやすいなど、口の中の環境もトラブルを抱えやすい時期でもありますので、日頃のケアに気をつけて、心配なことがあれば、早期に歯科医院を受診されることをおすすめします。
コチラもあわせてご覧ください 妊娠中は、どんなことに気をつければ 良いの?