【脳の老化も防げる?!】
「ひとくち30回噛(か)みましょう」
という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? よく噛むことで、だ液やホルモンが分泌され、脳への血液の流れを促進します。また、噛むことで顎(あご)の筋肉だけでなく、首の筋肉も使うため、頭をしっかり支え、正しい姿勢をつくることにも効果的です。
よく噛むことには、次のようなさまざまな効果があります。
◎胃腸の働きを助ける
よく噛むことによって、食べ物が歯で細かく噛み砕かれて、スムーズに胃に送られます。また、唾液には消化酵素のアミラーゼが含まれていますので、体内での消化や吸収を促進するという重要な働きがあります。
反対に、あまり噛まないと、胃腸を余分に働かせることになり、胃腸に負担をかけてしまいます。
◎ムシ歯・歯周病を予防できる
よく噛むことによって、唾液の量が増え、歯の再石灰化を助けて、歯を強化します。また、唾液には殺菌作用がありますので、歯周病の予防につながります。
噛めば噛むほど唾液がたくさん出ますから、これで虫歯や歯周病のリスクを軽減させましょう! 食後のキシリトールガムなどもおすすめです。
◎強い顎とキレイな歯並びをつくる
よく噛むことによって、上下の顎(あご)の骨や顔の筋肉の発育が促され、強い顎やきれいな歯並びをつくります。
お子様の場合には、顎が充分に発達していないと、歯が正しい位置にはえなかったり、歯並びにも影響してしまうことにもなります。
◎肥満を予防する
よく噛むことによって、脳の満腹中枢が刺激され、満腹感がもたらされます。また、食事時間も長くなって、早く満腹感が得られるので、結果的に食事量が減って肥満の予防につながります。
◎脳の老化を防ぐ
よく噛むことによって、 脳神経が刺激されて、脳の働きが活発になります。これによって記憶力・集中力が増し、学習能力が高まるだけでなく、 運動能力や身体のさまざまな機能の発達にも影響することがわかってきました。
「よく噛むこと」は、お子様だけでなく、大人にとっても脳の老化を防ぐために、とても大切です。
かたいものだけでなく日常の食生活のなかでも、ゆっくり、よく噛む習慣をつけて、日頃から歯だけでなく、身体の健康を維持しましょう!