副院長
【妊娠中のお口の管理は、特に注意が必要です!】
妊娠中は、ホルモンバランスの変化で歯周病菌が増えたり、唾液の量が減って口の中が乾きやすくなったりします。また、免疫力が落ちたりすると、ムシ歯や歯ぐきの炎症などのトラブルが起こりやすくなります。
これらに加えて、悪阻(つわり)がひどかったりすると、歯磨きの時間が短くなってしまったり、おなかの中の赤ちゃんが大きくなって胃が圧迫されるようになると、1回の食事量が減り、間食も多くなってしまいがちで、ムシ歯や歯ぐきの炎症は、ますます悪化しやすい状態になります。
最近の研究によると、妊娠中のお母さんの歯周病は、早産や低体重児出産などの可能性を高めることも指摘されていますので、妊娠中の方やこれから妊娠を考えている方は、特に日頃から口の中の管理に気をつけてください。
【妊娠中に自宅でできる簡単セルフケア】
◎食後に水分を補給する
口の中のムシ歯菌や歯周病菌などの増殖を抑えて、唾液が出やすくなります。
◎キシリトールやフッ素を活用する
キシリトールはフッ素の効果を助けます。このフッ素は、強い歯を作って再石灰化を助けます。
※キシリトールについては、コチラをご参照ください。
◎適度に運動し、リラックスする
妊娠中は免疫力が落ちてストレスにも弱くなりますので、適度な運動とリラックスした生活で、ストレスをためないようにしましょう! また、太陽の光に当ることで、体内でビタミンDが作られ、それによってカルシウムが多く吸収されるため、歯も強くなります。
【歯磨きを工夫する】
・つわりの時は、体調や気分の良いタイミングで磨きましょう
・のどの方にだ液がたまると吐き気をもよおすことがありますので、下を向いて磨きましょう
・ニオイに敏感になりますので、苦手な場合は、ハミガキ粉はつけずに磨きましょう
・のどに近い粘膜を刺激して吐き気をもよおすことがありますので、できるだけ小さな歯ブラシで、
こまめにうがいをしながら磨きましょう
妊娠中は、時期によって歯科治療の内容も制限されてしまうことがありますので、早めの対処と日頃のケアが大切です。