【身体で一番硬い部分のハズなのに?!】
エナメル質形成不全とは、歯の表面のエナメル質(身体で一番硬い部分)が、完全に硬くならずに、デコボコしたり、茶色や黄色、白く濁った状態のことです。
この状態は、健全な歯と比べて、質が弱くて柔らかいため、ムシ歯になりやすく、(ムシ歯の)進行も早くなります。原因の特定は難しいのですが、乳歯や一部の永久歯は、お母さんのお腹の中にいる時から作られていることから考えると、その過程(妊娠中)でのお母さんの体調や栄養状態やホルモン異常、または(お母さんの)子供時代のケガなどから、何らかの影響を受けていて、そういったことが要因になっているのではないかと言われています。
エナメル質形成不全に対して、ご家庭でできる予防対策としては、歯を磨く時に、
・仕上げ磨きをする。
・フロスなどの補助具を使う。
・市販の低濃度フッ素のハミガキ粉や仕上げジェルなどを使う。
といったことがあります。
また、歯科医院での処置としては、
・軽度の場合は、定期検診および定期的な高濃度フッ素を塗布する。
・ムシ歯になってしまったり、重度な状態の場合は、ムシ歯治療や神経治療を行う。
・広範囲な場合や急速な進行が認められる場合には、環境の整った医療機関で専門的な治療を行う。
などがあります。
いずれにしても、「エナメル質形成不全なのでは?」と思ったら、日頃のケアの仕方、定期的な検診、予防処置などを、早めにご相談ください。